ボランティア受入れ

「ススキのテントづくり」を実施しました

2023年11月27日(月)

先日、ボランティアさんと一緒に、ススキのテントを作り替えました。

素材は、竹とススキと縄のみ。
竹で骨組みし、その後、手刈りしたススキを葺いていきます。
中に入ってみると、草のい~い香り!
北風ぴーぷー吹く寒い日でも、テントはやさしいぬくもりに包まれます。
あぁ、ほっこり♪
ぜひ、中に入って体感してみてください。(指原)

完成!テントは自然学校の田んぼの横、チョウの草原の入口にあります
ボランティア受入れ 九重の自然保護・保全

【モニタリングサイト1000里地調査】
ボランティアの皆さんとチョウ類調査を実施中

2022年11月12日(土)

九重ふるさと自然学校では、2018年度から環境省モニタリングサイト1000里地調査における「チョウ類調査」に取り組んでいます。
今シーズンもボランティアの皆さんと一緒に、調査を行いました。

高原の爽やかな風を感じながらの調査。大きな捕虫網で採集します

さて、日本には何種類のチョウがいるかご存知ですか。
国内では約240種、そのうち大分県で128種、そしてこの5年の調査で自然学校のフィールド「さとばる」には71種のチョウが生息していることが分かりました。

採集したら種類を判別して記録

チョウは、それぞれの成長段階で植物との関わりが深い昆虫です。
①幼虫は植物の葉を食べ、種類ごとに食べる植物(食草と呼びます)が異なります。
②成虫になると、花の蜜や樹液を吸います。
(*一部、アブラムシを食べる幼虫など例外もあります)
様々な種類の植物がある環境は、より多くの種類のチョウが生息しやすく、また、季節を追って様々な花が咲くため、貴重な食料庫と言えるでしょう。

キアゲハの幼虫はハナウドなどセリ科の植物を食べる
カシワの樹液を吸うルリタテハ
蜜を求めて多くのチョウが集まるウツボグサ。調査は春から秋まで実施。その都度、草木の花々に癒されます
梅雨頃に咲くカノコソウ。秋の七草オミナエシと同じ仲間です

さとばるは標高900mの冷涼な気候であるとともに、草原や湿地、雑木林、人工林、畑など様々な環境がまとまっています。
規模は小さくとも、多様な環境がある生態系があればそこに生育する植物も多種多彩。
周辺に広がる同じような生態系とのつながりも、70種を超えるチョウの貴重な生息地になっています。

【さとばるの代表的なチョウ①】
ハンカイソウで吸蜜するウラギンヒョウモン(中)とオオウラギンスジヒョウモン(左・右)
【さとばるの代表的なチョウ②】
クヌギの葉で羽を休めるムラサキシジミ

このように植物に依存している多くのチョウにとって、環境の変化は死活問題です。
例えば、草原が時とともに森に変化すれば、草原のスミレを食べるヒョウモンチョウの仲間は姿を消します。
森が開発によってなくなれば、クヌギなどの木に産卵するシジミチョウの仲間は世代を繋げられません。
つまり、チョウの生息状況を継続的に調べることで、調査地の環境変化が分かり、植生(植物の集まり)の状態を評価することができるのです。チョウは地域の自然の豊かさをはかる「ものさし」、環境指標の生きものの一つと言えるでしょう。
彼らを見守りながら、環境保全活動を進め、九重の自然を次世代へ繋げていきたいと思います。

求愛するツバメシジミ
ボランティア受入れ

草泊まりづくり

2021年11月13日(土)

当校の草原で、昨年に続き熊本県阿蘇地方に伝わる「草泊まり」を参考にした小屋づくりを実施しました。

昨年の様子。1年経ったので作り替えです

草泊まりとは、昔、秋の干し草(冬の間の家畜の餌や敷きわらとして使われる)切りをする際に、草原で寝泊まりするために作られていた簡易の小屋です。
まだ車が普及していなかった時代は、家と草原を行き来するだけでも大変だったので、泊まり込みで作業したのです。車が普及した現代では、阿蘇でもほとんど見かけなくなりました。

草原の歴史や文化を伝え、自然素材で作る「オ・ト・ナの秘密基地づくり」をテーマに、当日はボランティアの皆さんと半日かけて制作しました。

まずは小屋の基礎となる竹(ハチクとゴサンチク)を採取します
ゴサンチクを支柱に、ハチクは割って横に巻き、強度を上げます
壁と屋根になる材料、ススキを刈取り。みんなで協力して刈ります
刈ったススキを支柱に沿って並べていきます
ハチクでぐるっと巻き、壁となるススキをしっかり補強
最後に、屋根となるススキの穂先を縄でしっかり締め上げます
見事に2基が完成!親1人子2人で寝られる広さがあります。入口など随所に工夫がありますよ~

少しの雨や雪であれば、外側のススキを伝って雫が落ちるため、雨漏りもしません。
中に入れば、草のい~い香り。
そして、あったかい。
ご来園いただいた際は、探して、ぜひ中に入ってみてくださいね!

ボランティア受入れ 活 動

秋のボランティアワークキャンプ

2019年10月26日(土)、27日(日)

紅葉に彩られた九重ふるさと自然学校で、
秋のボランティアワークキャンプを行いました。

バードフィーダーを手作り

今回は、今年度新たに移転した事務所の庭を
「野鳥の来る庭」として整備すべく、
バードフィーダーづくりに協力していただきました。
バードフィーダーとは、エサが少なくなる冬の間、
野鳥たちがエサを食べに来られる仕掛けです。
据え置き式や吊り下げ式など、出現が予想される野鳥に合わせ、
多様なバードフィーダーを作っていただくことができました。

小さな小鳥専用の吊り下げ式フィーダー

冬にどのような野鳥が姿を見せてくれるか、今から楽しみです。
 ※バードフィーダーでの観察が楽しめるのは
  秋の終わりから冬の間だけです。
  自然界のエサが豊富にある春~夏は生態系の
  バランスなどを考慮し、バードフィーダーは設置しません。
他にも、ワークキャンプの定番である
野焼きのための防火帯整備も行いました。
これで来年も安全に野焼きを行い、
良好な草原環境を保全することができます。

野焼きのための防火帯整備

九重ふるさと自然学校のフィールドを一緒に作り上げる
ワークキャンプに参加してみませんか?
個性的で楽しい仲間も見つかるかもしれませんよ。

ボランティア受入れ

さとばる散策路の整備

2019年3月14日(木)

当校の自然観察フィールド「さとばる」には、来園いただいた方に四季折々の自然を楽しんでいただける散策路があります。
先日、ボランティアスタッフの協力を得て、水辺と雑木林の傷んだ歩道の補修を行いました。

老朽化で壊れた階段を復旧
子どもの目線で階段の幅と奥行きを考えよう

ボランティアの方々の知恵と工夫、丁寧な仕事にはいつも感服です。
グレードアップした散策路に生まれ変わり、小さなお子様も安心して歩けるようになりました♪
今回は階段以外にもイノシシの掘り返しで崩れかけた斜面の土留め整備も完了!

梅雨の雨もこれでひと安心

ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!