紅葉の色いろいろ


今年も紅葉が私たちの目を楽しませてくれています。
燃えるような赤や鮮やかな黄色、
そして緑色から黄色~赤色へと変化する葉っぱのグラデーションにも見とれてしまいます。

美しいイロハモミジの紅葉

もともと緑色の葉には、緑色と黄色の色素が含まれていますが、
秋になりこの2色が分解されることと、赤色の色素が作られることで紅葉が進みます。
このように紅葉は葉のなかでいくつかの変化が同時におこった結果ですが、
その変化の進み具合によって見た目の色が変わります。

暗い赤紫は緑色がまだ十分に分解されず赤と混ざっているため
オレンジ色の紅葉は黄色の色素と赤い色素が混ざっているため
たっぷりの日差しによって赤の色素がたくさん作られます
イチョウなど黄葉する葉は赤色の色素が作られにくいため赤色になりません

紅葉はまるで緑色、黄色、赤色の絵具をのせたパレットのようです。

葉の中で起こる変化は秋の天候によって左右され、
美しい紅葉は、冷え込みとたっぷりの日差しによって生み出されます。
自然の恵みに感謝しながら、毎年趣の違う造形美を楽しみたいですね。(川野)

畑のハンター


紅葉が見ごろを迎え、飯田高原の秋もそろそろ終盤。

自然学校の畑では多くの野菜の収穫時期です。

春から秋にかけて畑で作業をしていると色々な昆虫たちに出会います。

今回はその昆虫たちの中でも「ハンター」をご紹介!

 

〇ナナホシテントウ

ナナホシテントウも立派なハンター。
アブラムシを食べる肉食系のテントウムシです。
派手な体色をしているので、畑ではよく目に留まります。

 

〇コアシナガバチ

イモムシが大好物!
捕まえたイモムシは団子状にされ、幼虫のエサになります。
畑にはエサが多いのか、すぐ近くで巣を作っていました。

 

〇オオカマキリ

カマキリは言わずと知れた昆虫界屈指のハンター。
中でもよく遭遇したのはオオカマキリでした。
そして先日、サツマイモの茎で卵も見つかりました!

 

これらのハンターたちは卵から幼虫を経て成虫になるまでの一生を、畑で観察することができました。

「畑は野菜だけでなく、様々な生きものも育んでいること」を実感します。

 

紅葉が終われば寒い冬、そして生きものたちが目覚める春になります。

来年はどんな生きものに出会えるのか、すでに楽しみです。(宮本)

マジックアワー


「秋の日はつるべ落とし」と言ったもので、日が暮れるのがずいぶん早くなりました。
今週は晴天が続き、夕焼けがとってもキレイです。
昨日は日没後、幻想的なマジックアワーを見ることができました。
チャンスは日の入り直後30分の間。
空がブルーから藍色に変化しながら、地平線からわずかに届く太陽の光で赤く照らされて、まさに魔法のような美しいグラデーションを醸し出します。
秋は薄暮、トワイライトの時間が特に楽しめる季節。
まったり酔いしれたいですね。(指原)

***
写真は、飯田高原の大石原(おおいしばる)という場所です。
クヌギが整然と並び、背後に滑らかな稜線美の涌蓋山(わいたさん)が構えるビュースポットです。
クヌギの木は、おそらく昔に植えられた土地の境界木なのでしょう。
風雨に耐え続けてきた威厳のある雰囲気から、時の流れを感じさせてくれます。

ドングリ4きょうだい


自然学校の建物のまわりには、ドングリのなる木が生えていて、
この時期になると「コツン!」「カツ~ン!」と勢いよく屋根に落ちては跳ね返る音が響きます。
ドングリの落とし主は、一般に「ナラの木」と呼ばれるコナラ・ミズナラ・クヌギ・カシワの4種の木。
それぞれドングリの大きさや殻斗(かくと:ドングリの帽子のように見える部分)に特徴があります。

カシワのドングリ

ドングリは2センチほどで丸っこい
お椀型の殻斗がライオンのたてがみのようにふさふさ

クヌギのドングリ

ドングリは2センチほどで丸っこい
カシワに比べて殻斗がもじゃもじゃでかたい

ミズナラのドングリ

ドングリは2~3センチと大きめ
殻斗が毛糸の帽子みたい?!

コナラのドングリ

どんぐりは1~2センチと小さめ
殻斗がベレー帽みたい?!

この4種のほかにも地域や環境によってドングリはさまざま。
皆さんのご近所で見られるドングリはどんな形でしょうか?

ドングリ4きょうだい

立ち寄りどころ


ここ数日、自然学校の林で
キビタキやオオルリといった
普段は山に入らないと出会わない夏鳥が見られています。
ちょうど秋の渡りのシーズンなので、
東南アジアなどの越冬地に向かう途中に
立ち寄っているものと思われます。
しっかりと英気を養って、
無事越冬地にたどり着いてほしいですね。 (阿部)

自然学校に立ち寄ったキビタキ