わちぎり


タデ原湿原で来春の野焼きに向けた「輪地(わち)切り」が始まりました。
輪地切りとは、防火帯づくりの一つ。
野焼きで焼く草原や湿地の周りを輪っかのようにぐるっと草を刈るため、このように呼ばれています。

写真左が湿原。右手の林に野焼きの火が燃え移らないよう、幅10mも刈る必要がある


刈った草は2週間ほど時間を置いて乾燥させたのち、次に焼却します。「輪地焼き」と呼ばれる防火帯づくりの集大成で、安全に野焼きをする上で欠かせない仕上げです。
なぜ今防火帯を作るのか?それは、①草の成長が衰えはじめる秋の初めに刈ることで今後草が伸びにくい。②青草が残る今の時季でないと安全に輪地焼きができない からです。

最近は雨が降らない日はないくらい、雨ばかりの毎日。この日も14時ごろに大粒の雨が落ちてきて、退散しました。
それでも今回は、刈り手が13名を超え、ここ数年で一番の進み具合でした。美しい輪地を作るのも、広大な草原がある九重ならではの文化。防火帯の完成に向けて、秋らしい天候の移ろいを待つばかりです。(指原)