廣野 良吉様（成蹊大学 名誉教授）

セブン-イレブン記念財団設立30周年おめでとうございます。

財団が主催する環境市民活動助成へは、全国各地域で活躍する各種市民団体から年々数百件の応募があり、累計で助成総数は4,635件、助成総額は27億1690万2184円に達しました。

地域美化助成を除く審査では、大気・水・土壌や気候変動など各環境分野の著名専門家で構成された専門審査会による厳正な一次審査を経て、最終審査会での「社会的インパクト度合い」、「モデル化可能性有無」など、特定選定基準に基づく審査で採択された助成件数は、2022年度においては120件に及びました。時代の変遷と共に、市民団体の環境保全活動分野は一層広がり、その手法は一層科学性に富み効率化し、その方法も単独から地方自治体をも巻き込んだ連携・複合活動へと広がりを見せ、インパクトも一層広域化して持続性も高まってきたといえるでしょう。

こうして本財団の助成事業が、個別・相互交流連携支援を通じて各種環境市民団体の イニシアティブ・自立化・知見深化に役立ってきたのみならず、環境以外の活動で地域ないし全国的に従事する市民団体とも連携して、地域住民全体の環境意識の向上とともに活力ある地域経済と包摂的な社会の充実に全国津々浦々で一層貢献してきたことを高く評価したいと思います。