「セブンの森・セブンの海の森」づくり
日本の美しい自然を次世代に引き継ぐために
日本の四季折々の美しい自然や貴重な生態系を次世代に引き継ぐために、さまざまな団体と協力して保護・保全活動を推進しています。
今から70年前のえりも岬は、明治時代の開拓による家畜の放牧と燃料や建材のための伐採により森林が失われて砂漠化し、「えりも砂漠」と呼ばれる草も生えない荒廃した土地でした。強風で吹き飛ばされた赤土は沖合10kmにまで達し、海は黄色く濁り、海藻類は根腐れを起こし、回遊魚も沿岸魚も減り、家や飲料水にまで入り込んで住民生活にも支障をきたす状態でした。
1953年(昭和28年)、日高南部森林管理署(旧浦河営林署)にえりも治山事業所を開設し、「はげ山復旧事業」として海岸林の造成が始まりました。最初に砂漠化した大地に草をはやす草本緑化を行い、次に樹木を植える木本緑化を行います。職員と岬の住民の事業参加により進められた緑化事業は、強風との戦いで困難を極めました。試行錯誤の末生みだされた技法が、蒔いた種と肥料の上に雑海藻を敷き詰めて風でとばされないようにする「えりも式緑化工法」でした。草が生えた後は、クロマツを主体に植栽し、植樹した場所は苗木を守るために防風柵で囲む方法がとられました。
えりも岬緑化事業は、2023年、今年70周年を迎えました。2006年(平成18年)9月には、天皇皇后両陛下がえりもの緑化事業地を視察されました。
えりも岬の森林を再生し、森林環境の維持・保全を図るため、2013年(平成25年)6月8日に「えりも岬の緑を守る会(会長 平野正男)」と「日高南部森林管理署(署長 野藤昌弘)」は、「「ふれあいの森」における森林整備等の活動に関する協定」を、「えりも岬の緑を守る会」と「一般財団法人セブン-イレブン記念財団(理事長 山本憲司)」は、「「えりもイキイキの森」における活動支援のための基本協定」を結び、2023年3月で協定期間満了。
そして2023年2月28日、新たに「えりも岬の緑を守る会」「えりも町」「(一財)セブン—イレブン記念財団」の三者で「えりも岬セブンの森」事業に係る連携に関する協定を締結しました。
明治以前は、ミズナラなどの生い茂る原生林でしたが、伐採によりえりもは砂漠状態になりました。この砂が海に流れ込み、主産業である昆布漁に影響、地元漁師たちが立ち上がりました。現在71年目の活動になります。
今回総勢218名が参加し、植樹活動を行いました。
この活動は地域住民(地元小学校・漁業関係者・航空自衛隊など)とセブン‐イレブン加盟店、本部社員が参加して、カラマツ400本・ミズナラ200本の計600本植樹しました。
えりもの苦難の緑化事業を題材にした映画(仮題:北の流氷)を2025年から撮影開始予定です。
回 | 実施日 | 活動 内容 |
植樹 本数 |
面積 | 参加人数 | |
---|---|---|---|---|---|---|
加盟店と 本部社員 |
総参加人数 | |||||
第1回 | 2013年6月9日 | 植樹 | 300本 | 0.2ha | 51名 | 500名 |
第2回 | 2014年6月16日 | 植樹 | 250本 | 0.2ha | 18名 | 85名 |
第3回 | 2015年6月3日 | 植樹 | 200本 | 0.1ha | 10名 | 220名 |
第4回 | 2016年6月9日 | 植樹 | 200本 | 0.1ha | 10名 | 200名 |
第5回 | 2017年5月22日 | 植樹 | 600本 | 0.3ha | 12名 | 170名 |
第6回 | 2018年5月16日 | 植樹 | 600本 | 0.3ha | 8名 | 285名 |
第7回 | 2019年5月28日 | 植樹 | 600本 | 0.3ha | 8名 | 204名 |
第8回 | 2023年5月17日 | 植樹 | 1,200本 | 0.23ha | 28名 | 637名 |
第9回 | 2023年10月30日 | 枝打ち | -本 | -ha | 3名 | 105名 |
第10回 | 2024年5月28日 | 植樹 | 600本 | -ha | 15名 | 218名 |
合 計 | 4,550本 | 1.73ha | 163名 | 2,624名 |
※総参加人数は、セブン-イレブン加盟店と本部社員以外のグループ社員やNPO、行政、地元の方の参加を含む人数です。
2023年2月28日(火)、えりも岬の緑を守る会、えりも町、セブン‐イレブン記念財団の三者は 「えりも岬セブンの森」事業に係る連携に関する協定を締結しました。
【協定書目的】
えりもイキイキの森をはじめとするえりも町の美しい自然環境を健全な姿で次代に大切に 引き継いで行くことを目指し、森・里・川・海のつながりを意識しながら、えりも町の森林 環境の維持・保全および地域の一層の活性化を図ることを目的とする。