はじめに、ドイツにおける身近な環境に対する取り組みや日本と異なる文化などについてご紹介します。
まず、これらの3つのゴミ箱を見てください。①は空港に隣接する鉄道駅のホームのゴミ箱、②は高速道路ではないのですが小さなサービスエリアのような空間のゴミ箱、③は本研修で訪問したBUNDの連邦事務局の敷地内に設置されていたゴミ箱です。いずれも、特徴があり通行人の目を引くようにできています。
①はおしゃれなデザイン、②(③)はカラフルで異常に大きなもの(高さ約1m)がたくさん密集していました。私がドイツ滞在中に訪問した土地では、道端にゴミがポイ捨てされている、という現場はほとんど目にしませんでした。 一方、日本ではゴミ箱に危険物を置かれるのを避けるためか、都会の駅ではゴミ箱をあまり見かけないように思います。決して目を引くようなデザインのゴミ箱はありませんが、ドイツ同様にポイ捨ては少ない方だと思います。ドイツと日本では、ゴミが少ないという結果は同じですが、アプローチの方法が少し異なるようです。
さらに、②のゴミ箱の中を見てみました。
これはビンのゴミ箱ですが、違う種類のゴミもところどころに混ざっています。また、現地の大学生の女性に家庭ごみの出し方や収集方法を尋ねたところ、「詳しいことはよくわからない」と言う返事でした。一般的には環境先進国といわれるドイツですが、ゴミに対する知識があまりない人もいるなど、日本と同様、住民によって温度差があることがわかりました。
今回私たちは、紅葉の真っ只中にドイツを訪れました。日に日に樹木が色付き、紅葉や落ち葉は日本とはまた違った風景の中でとてもステキでした。しかし、ドイツでは紅葉を楽しむ文化はないとのことです。日本では「ライトアップ」や「紅葉狩り」なんてイベント化されて大盛り上がりなのに・・・。日本人の多くが「きれい」と思うものが、ドイツ人は誰も見向きもしない、少し不思議な感じがしました。「文化の違い」を垣間見たエピソードでした。
このように、文化の違いから、環境活動においても「守りたい環境」やそれに対する「アプローチの方法」がドイツと日本では異なるのではないか・・・ということを少し心にとめ、続きはまた次回。 |