ステイトフォレストは、日本の林野庁と似ている組織です。NSW州の州有林の管理を行っています。管理方針は、原産種、自然林や木材生産のための植林地を将来のNSW州市民のために維持することです。以前は、木材生産を主たる目的として伐採、植林を繰り返していたそうですが、現在は自然資源の保全と木材生産の両立を行っています。植林地を自然林へ戻したり、樹木の伐採には森にやさしい機械を使用したり、木材生産量を維持する為に牧場などの農地を買い取り、植林し木材生産の場を増やすことも行っています。
オーストラリアは、広大で平坦な土地が多く林業生産しやすい土地柄でもあり、単純に比較できない面もありますが、「自然に帰す」という考えは日本にはなかなかない考えだと思います。法制度の違いや経済的な価値、地形など条件にもよりますが、利用(木材生産)と自然を保全、回復していくバランスを考える必要性を考えさせられました。(事務局)