体験プログラム

「川の生きものしらべ」を実施しました

8月3日(土)

夏休みの九重ふるさと自然学校のプログラムと言えば、川の生きものしらべは欠かせません。
今年も飯田高原を流れる清流で、川の生きもの採取と観察を心行くまで楽しんでいただきました。

何が捕れたかな?

会場は小さな子でも足がつく程度の深さで、流れの緩やかな場所をピックアップ。
真夏でも程よく冷たく、時間を忘れて生きもの採取を楽しむことができました。
見下ろすだけで川底まで見えるほど水が澄んでいて、
タカハヤ、カワムツ、カワヨシノボリ、ドンコといった魚をはじめ、
トビケラの仲間やヘビトンボの幼虫などの川の昆虫、
ミナミヌマエビやカワニナなどのいろいろな生きものたちが見つかりました。

協力して大物を狙う?
たくさん見つかったカワヨシノボリ

採取した生きものたちは最後に大きな水槽に集めてみんなで観察。
魚の種類こそ4種類と少なかったですが、
トビケラの仲間、ヘビトンボの幼虫やハグロトンボのヤゴなど、
清流を好む水生昆虫が多く見つかるのが飯田高原の川の特徴です。
水の冷たさや透明度に加え、見つかる生きものからも
身近な川との違いを感じ取っていただけたのではないでしょうか。
最上流域ならではの澄んだ環境が保たれている飯田高原の川が
いつまでも今の姿であってほしいものです。

採取した生きものを水槽に集めて観察
体験プログラム

「くじゅうの生きもの観察会 ~夏~」を実施しました

7月28日(日)、8月25日(日)

今年度も九重ふるさと自然学校では、くじゅうに棲む四季折々の生きもの観察をテーマに『くじゅうの生きもの観察会』を毎月第4日曜日に実施しています。

それぞれの回の担当スタッフが得意とする生きものを中心に紹介しながら自然学校のフィールド『さとばる』を散策する、そんな観察会です。

6月は雨天のため中止となりましたが、7月は「みやもん」こと宮本が昆虫を中心とした観察会、8月は「さとちゃん」こと川野が植物のマニアックな観察会を行いました。

両回ともにたくさんの生きもの好きな方々にご参加いただきました!ありがとうございました。

コースは各担当によって異なりますが、夏の回は主に草原・田んぼビオトープ・クヌギ林を中心に散策を行いました。

草原ではオミナエシやクサフジ、マツムシソウ、ツクシフウロの花が咲き、カラスアゲハやジャノメチョウ、ツマグロヒョウモンなどの蝶が舞うのが見られました。水辺ではギンヤンマやオニヤンマ、ミヤマアカネ、ミヤマカワトンボなどのトンボたちが飛び交っており、クヌギ林では木を揺するとノコギリクワガタが落ちてきました。

<夏の観察会で観察できた生きもの>

(7月の観察会の様子)

スタッフのお話を真剣に聞いてくれてありがとう!
 ドキドキしながらつかんだノコギリクワガタ。
ビオトープはシオカラトンボでいっぱいだったね!
    キタキチョウを手にしてご満悦。
     みてみて!ギンヤンマ!!
     ミヤマカワトンボもいるぞ!!

(8月の観察会の様子)

  自然教室に集合!いざ、カシワの丘へ。
   植物回は大人の参加者がたくさん!
  カシワの丘。珍しい植物がいっぱい。
  雷雲がちかづいてきたため屋内で虫を観察。
  エンマコオロギとコバネイナゴに興味津々。
  兄弟で観察。ルーペでよく見てみよう!

次回からは秋の回。

ススキの穂が出て紅葉がはじまり、夏に比べて生きものたちは少なくなりますが、また夏とは違った生きものの様子を観察できます。

その頃には暑さもゆるみ、すがすがしい青空の下で飯田高原の自然を満喫できることでしょう。是非一緒に秋の見どころを探してみましょう!

『くじゅうの生きもの観察会~秋の回~』

・9月22日  担当:指原(秋の草原を歩いてみよう)

・10月27日  担当:指原(晩秋の植物やチョウをご紹介)

・11月24日  担当:阿部(初冬の自然と渡り鳥に注目)

※雨天時は中止といたします。

 詳しくはこちらのページをご覧ください。

体験プログラム

「田んぼの生きものさがし」を実施しました

7月13日(土)、8月18日(日)、9月14日(土)

今年度も7・8・9月に各1回「田んぼの生きものさがし」を実施しました。

このプログラムは皆さんに田んぼというフィールドがお米を生産する場だけでなく、様々な生きものの生活の場として機能していることを知ってもらうこと、当校の自然共生型田んぼを通して人と自然の共生について皆さんに考えていただきたくて実施させていただいております。

標高1000m近い飯田高原の大自然の中、田んぼで暮らすたくさんの生きものたち。

初夏・盛夏・初秋の観察においてどのような変化が見られたのでしょうか?

まず初めはスタッフが生きものの捕まえ方について教えます。

・カエルは後ろには飛べないので、前方に網を置いて後ろから追い込むこと。

・水生昆虫の多くは水草等で休んでいることが多いため、網で水草をガサガサと

 動かしてすくうこと。

ちょっとした工夫で網に入る生きものの数は段違いです!!

        何がいるかな?
   水草の根元をガサガサゴソゴソ(7月)
   あそこに何かいた!すくってみよう☆
入っていたのはヒメゲンゴロウだったね(9月)

さあ、楽しい採集の時間です!何が見つかったのでしょうか??

みんな生きものを探して果敢にビオトープの中に入っていきます!

泥がひんやりして気持ちいい!!そんな声がたくさん上がります。

大物をとるぞ!!(7月)
  ほらあそこ!何かいるよ!(7月)
何か入った!ほら、動いてる!!(9月)
逃がさないように慎重に容器へ。(9月)

みんながまず捕まえたのはガムシ。

ゲンゴロウに似ているけど、泳ぐのが苦手で水の中だとおなかが銀色に見えます。

これはおなかにためている空気が光って見えるからなのです。

          ガムシ
     ギンヤンマの幼虫(ヤゴ)

シオカラトンボやギンヤンマのヤゴもたくさんいました。

特に7月と8月は成虫と幼虫を同時に見ることができました。

         サワガニ
         ミズカマキリ

ミズカマキリは肉食でヤゴや小魚を食べてしまいます。

観察するときは何と一緒に水槽に入れるか、よく考えなくてはいけません。

9月には小さなサワガニがたくさん見られましたが、実はその少し前までお腹にたくさん卵をかかえたお母さんのカニがたくさんいました。無事に生まれて良かったです。

     サワガニ、ゲットだぜ!(9月)
  ツチガエルもたくさん取れたね。(8月)

楽しい時間はあっという間。

さあ、今日の成果を確認しましょう!

自然学校のスタッフが詳しく解説。皆さん静かに耳を傾けてくれてありがとうございました。(8月)
              トレイには生きものがたくさん!!(8月)

上で紹介した生きもののほか、タカハヤ、ドジョウ、アマガエル、ツチガエル、トノサマガエル、ニホンアカガエル、ケラ(おけら)、コオイムシ、アメンボ、コシマゲンゴロウ、シマゲンゴロウ、クロズマメゲンゴロウ、ヒメガムシ、マユタテアカネ、アキアカネ、オニヤンマ、ギンヤンマ・・・様々な生きものを観察できました。            

これにて今年の田んぼの生きもの探しは終了になります。

近年、環境の変化や悪化により田んぼに暮らす多くの生きものたちが数を減らしている中、九重ふるさと自然学校ではまだまだたくさんの田んぼの生きものたちの姿を見ることができます。

人の手でつくられた田んぼという独特の環境下において、生活を適応させた生きものたち。

10年先、20年先も同じ生きものたちが見られる環境を残していきたいですね。

今年度もたくさんのご参加とお申込みありがとうございました。

また皆さんと一緒に生きものさがしができることを楽しみにしております。

お し ま い

体験プログラム

「くじゅうの生きもの観察会 ~春~」を実施しました

4月28日、5月26日

今年度も九重ふるさと自然学校では、くじゅうに棲む四季折々の生きもの観察をテーマに『くじゅうの生きもの観察会』を毎月第4日曜日に実施しています。

それぞれの回の担当スタッフが得意とする生きものを中心に紹介しながら自然学校のフィールド『さとばる』を散策する、そんな観察会です。

2024年、春の観察会は4月28日、5月26日に実施しました。

 

今年度も県内外から生きもの好きの方々が多数ご参加!

池で、田んぼで、草原で、スタッフと一緒に生きものを探しながら散策しました。

春のさとばるを代表するハルリンドウやキスミレなどの草原性植物、田んぼに棲むオタマジャクシや水生昆虫など、どの回も色々な生きものを観察することができました。

 

《春の観察会で観察できた生きもの》

 

《春の観察会の様子》

田んぼにはどんな生きものがいるかな?
カエルの卵を触ってみる体験!
みいれが池ではトンボが飛び交っていました!
チョウを捕まえて観察中
草原を散策しながら生きものさがし
ヨシ笛にも挑戦しました♪

次回からは夏の回。

草原や雑木林の緑がいっそう生き生きとし、多くの昆虫や野花が盛りを迎える季節です。

心地よい飯田高原の風を感じながら、スタッフと一緒に自然散策なんていかがでしょうか?

 

『くじゅうの生きもの観察会~夏の回~』

・6月23日 担当:宮本(初夏の昆虫を中心に観察)

・7月28日 担当:宮本(夏に盛りを迎える昆虫を紹介)

・8月25日 担当:川野(夏と秋の植物を観察しながら自然散策)

※雨天時は中止といたします。

※詳しくはこちらのページをご覧ください。

体験プログラム

「親子で楽しむ☆田植えと初夏の生きものしらべ」を実施しました

2024年6月1日(土)

カッコウやオオヨシキリといった夏鳥がにぎやかに鳴く6月の飯田高原。

今年も親子で楽しみながら学ぶ「田植えと初夏の生きものしらべ」を実施しました。

 

九重ふるさと自然学校では「自然共生型田んぼ」の名の元、お米を育みながら生きものも棲みやすい田んぼづくりをおこなっています。

冬季湛水、不耕起(たがやさない)、無農薬などの方法を今年度も実践中!

また、生きものたちの棲み家として「田んぼビオトープ」も併設しています。

田んぼビオトープ

今回は田んぼの活動1回目ということで、参加者の皆さんと共に田植えをおこないました。

苗を取り、泥に入って1列に並び、紐で位置を決めたら息を合わせて1株ずつ植えていきます。

まずは苗取りから!
慣れない泥に足を取られながら、わくわくドキドキ
並んだら1列ごと丁寧に植えていきます
こちらはお父さんと協力して…
植えるところを定め、真剣なまなざし
泥んこになってもいい笑顔です!

普段の生活ではなかなか体験できない田んぼの中での活動。

慣れない泥にバランスを崩す方が続出しましたがそんなことは物ともせず、皆さん最後まで熱中し無事に植えることができました!

 

午後からの活動は、お待ちかねの田んぼの生きものしらべ。

開始の合図をすると、「待ってました!」と言わんばかりに網やバケツを持って、皆さん畔や田んぼを駆け回ります。

「ガムシやサワガニを捕まえてきて!」と頼むと、すぐさま捕まえてきてくれました!

皆さんの採集力⁉には、スタッフも驚きの連続でした。

親子で一緒に生きものさがし
「あっ!カエルがおった!」
「この辺には何がいるかな~?」
思いのままに皆さん楽しまれていました

そんなにぎやかな採集の時間も終わり、次は観察の時間です。

この時期の田んぼをそのまま表すように、水槽には多くのオタマジャクシが集まりました。

またヒメゲンゴロウ、マメゲンゴロウ、クロズマメゲンゴロウ、コシマゲンゴロウ、シマゲンゴロウと5種類のゲンゴロウも観察することができました。

捕まえた生きものをみんなで観察中
シマゲンゴロウをゲット!

これにて今回の活動は終了。

最後には「生態ピラミッド」を使い、田んぼの生態系について学びました。

生態ピラミッドで学習する様子

環境の変化などにより田んぼを棲み家とする生きものたちが全国的に減少している現在、皆さんにはぜひ「田んぼはお米だけでなく、多くの生きものたちも育んでいること」を心に留めておいて欲しいと思います。

 

次回の活動「稲刈りと秋の生きものしらべ」は約4か月後の10月。

この日植えた苗や採取した生きものたちはどんどん成長していきます。

収穫もまた皆さんと一緒に楽しみたいと思います!