大分県九重町の伝統野菜をもっと地域の人に知ってもらいたいという想いで、九重町教育委員会(飯田公民館)と共催で実施しているこの活動。
今回は、夏の主役野菜!とうきびがテーマです。
ここ九重町の飯田高原では、昔から食用として、また家畜の餌として昔ながらのとうきびが栽培されてきました。その名を「ムタトウキビ」と言います。
ジューシーなスイートコーンとは違って甘みは少なく、モチっとした弾力感のある歯ごたえ。そして、焼くと香ばしさがクセになる昔懐かしいとうきびです。
スーパーには出回らない、ご当地でなければ食べられないもの。それが昔から細々と種を受け継ぎ栽培され、残されてきた伝統野菜の現状の一つです。
当日は、地元の方を中心に15名の参加があり、当校の畑で栽培しているムタトウ キビを収獲し、炭火焼きで味わう試食会を実施しました。
ムタトウキビは、実が熟し始めるとすぐに硬くなってしまいます。
このように若い実を食べられる期間はごくわずかです。
完熟したムタトウキビは、家の軒下などに吊るして水分を飛ばした後、製粉して保存食として活用されてきました。飯田高原の郷土食「とうきび餅」がその一つです。
現在はスイートコーンが主流となり、栽培者も少なくなりましたが、この日ご参加いただいた方で栽培してみたい方に種をプレゼントしました。
これからも伝統野菜のよさを伝え、この土地の風土に根付いた“生きもの”としての野菜を地域で大切にしていきたいものです。