体験プログラム

「自然で遊ぼう!おやとこ~脱穀&新米炊き体験と稲わらミニリースづくり」を実施しました

2023年11月4日(土)

10月14日(土)の稲刈りの後、好天が続き、掛け干しした稲穂の乾燥と追熟がうまく進みました。
いよいよお米づくりの仕上げ、脱穀です。
当日はまず、掛け干しした稲穂を参加者の皆さんと交代で順番に脱穀していきました。脱穀後は唐箕(とうみ)で、もみ米とわらゴミを選別し、最後にもみすり体験で玄米ができるまでを学びました。

脱穀に使用する足踏み脱穀機は、大正時代に発明された機械。歯がついた回転軸を足で踏んで回しながら、稲穂を歯に当てるとあら不思議!見事にもみ米が取れていきます
脱穀ではもみ米と一緒にわらゴミもたくさん落ちるため、選別しなくてはいけません。 そこで唐箕と呼ばれる昔ながらの機械で、風の力を借り、もみ米のみを分けていきます。何度も唐箕に入れることで、よりきれいに選別できました
現代では、足踏み脱穀機と唐箕を合体した便利な機械が存在します。「ハーベスタ」と呼ばれます
脱穀するための機械の構造は、なんと足踏み脱穀機と同じ
もみすり体験。 木の板や野球ボールを使ってもみ殻を取り、玄米ができるまでの過程を学びました
「見て~!玄米 」
昔、白米は一冬かけて精米し、やっと食べられていたそうです

脱穀の作業が終わり、次はお待ちかねの新米の飯ごう炊さんに挑戦です。
家族ごとに周りの林で薪を集め、火をおこし、炊き上げました。
持参したおかずとともに、卵や高菜、野菜みそなどご飯のお供も楽しみながら、皆さんの胃袋に吸い込まれていきました。

はじめちょろちょろ中ぱっぱ。火加減の調節に苦戦しながら、皆さん無事に炊きあがりました
「うまく炊けたよ!」
お米の品種はミルキークイーン。お米がひと際光ってます

当日は11月というのに陽ざしが暖かく、まさに小春日和。
おひさまのぬくもりを感じながら、昼食後は脱穀後のわらを使って、ミニリースづくりをしました。

わらをハンマーで叩いて柔らかくし、しめ縄をなっていきます
野外で木の実や松ぼっくり、紅葉したモミジ、ススキの穂などを採集し、デコレーション
自宅から持参した小物も添えました
しめ縄で8の字を作るなど、たくさんの工夫とアイデアが随所に!

さて、脱穀も終わった後の田んぼは、掛け干しの稲穂も姿を消し、ひっそりとしています。
水は抜かれていて、地割れがある場所もあります。
そんな田んぼにちょっとだけお邪魔し、生きもの採集&観察をしてみました。
案外、生きものたちはたくましく生きています。
地割れのすき間からはコオイムシがひょっこり顔を出し、地面には擬態するようにアカガエルが跳ねていました。

そして今回注目したのは、水を抜いた後の土の中で冬を越すと言われるドジョウです。
皆でスコップ片手に土を掘ってみましたが、残念ながら見つからず。
あきらめずに、この冬の間にスタッフでチャレンジしてみたいと思います。

6月の田植えから始まったこのプログラムも、来月で最終回を迎えます。
新年の年神様を迎える準備、そして来年の五穀豊穣を願うため、しめ飾りとミニ門松を作ります。
お米を作るのと同じように自然に感謝し、一つひとつ気持ちを込めて手作りしたいですね。

ご参加ありがとうございました!