九重ふるさと自然学校の事務所の前には
カエルや水鳥が見られるみいれが池という池があります。
来園される皆様がさらに多くの生きものを観察できる池になることを目指して、
多様な環境の整備を進めています。
今回実施したのはみいれが池に時々現れるカワセミの営巣の助けになることを狙った土壁づくりです。
カワセミは川の崖などに穴を掘って巣を作りますが、
崖が護岸工事などで固められてしまうと営巣できる場所がなくなってしまいます。
そんな時に工事とカワセミの営巣を両立させる方法として
コンクリート護岸の一部に穴をあけておき、
カワセミが巣穴を掘れる箇所を用意するというものがあります。
今回造成を開始した土壁はそれと同じ発想です。
木材で枠を作り、周囲を杭で支え、枠の中に土を入れ、
枠の一部にはカワセミが巣穴を掘れるように穴をあけておくという人工の土壁を設計しました。
今回行ったのはその基礎となる枠づくりです。
角材を切りそろえて組み上げ、杭で支えるまでの仮止めをするところまで進めました。
来年以降、さらに高さを増し、中に土を入れて固め、周囲を杭で補強して完成させる予定です。
みいれが池の整備としては他にも池の一部に深い場所を造成したり、
岸辺にサワガニやトカゲなどが身を隠せる岩場を造成したりなど、
多様な生きものの生息を助けることができる仕掛けを用意していくことを計画しています。
みいれが池での自然散策はもちろん、
整備にご協力いただけるボランティアも募集しておりますので、
ご興味のある方はぜひご参加ください。
※ボランティアの募集についてはHPをご覧ください。