セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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ドイツ研修奮闘記 連載-第1回- 「いよいよスタート ドイツ研修」

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 2007年10月10日の朝8時、私たち環境ボランティアリーダー海外研修の研修生一同が、成田空港に集合しました。全員がそろい、出発したその瞬間から、第10回目となる環境ボランティアリーダー海外研修が始まりました。今回の研修の目的は、一般に環境先進国と形容されるドイツにおいて、市民団体や関係機関を訪問し、具体的な活動事例に学びながら、ファンドレイジングや人材育成について学ぶことでした。果たしてどのような旅となるのか、今回の研修生の中では最年少だった私は、期待と不安を胸いっぱいに抱えての出発でした。

海外研修
私たちを出迎えてくれた
蕩々と流れるライン川
(写真提供:山本)

 何故、このように緊張してまで、私が今回の研修に参加したのか。それは、今取り組んでいる市民活動から、もう一歩前に出たいと私なりに考えたからです。私は、和歌山県にて市民活動に取り組んでいますが、和歌山県を始め、全国の市民活動をさらに発展させるためには、地域のリーダーとなる人、コーディネートできる人、そうした人たちが必要だと日々の活動の中で感じてきました。ファンドレイジングや人材育成に精力的に取り組んでいるドイツでは、課題を乗り越えるためのヒントを見つけられるのではないか、そして、それを地域に持ち帰りたい、その一心で今回の研修へ参加するに至りました。

 さて、私たちが学んだ内容について色々と紹介させてもらいたいのですが、まずはその前に、大まかなスケジュールについて説明しておこうと思います。今回の研修では、私たちが現地で見学や講義を受けることができたのは計6日間でした。「以外と短いですね」と感じられた方がいらっしゃるかもしれません。ですが、実際は、学びたいという研修生の熱い想いと、とにかく学び取って欲しいという主催者側の熱い想い、これらが盛り沢山の研修内容と入り交じり、とても中身の濃い充実した6日間となりました。

 
海外研修
夕暮れに映える
マインツ市の大聖堂
(写真提供:山本)

研修1日目は、ラインランド・ファルツ州の州環境情報センターと、マインツ市都市計画課を訪れ、行政の手によって取り組まれている環境保護の実態やその歴史について学びました。また、アジェンダ21の採択に基づき定められたマインツ市の「ローカルアジェンダ」の具体的な実施事業として、市民主導で進められている自然観察園での活動を見学させてもらいました。
 研修2日目は、NABU(ドイツ自然保護連盟)という、ドイツ最大規模の環境保護団体を訪れ、ラインランド・ファルツ州にある州支部と、さらに活動地域を限定した地域支部にてそれぞれの活動内容について教えて頂きました。そして、州支部、地域支部にてお話を伺う中で、ドイツの市民団体の「組織」について学びました。
 研修3日目には、環境ボランティア研修制度の運営事務局を訪れ、16〜26歳までを対象としたドイツの研修制度を通じて「人材育成」について学びました。また、この日は、実際に環境ボランティア研修制度に参加している日本人の女性にも出会うことができました。
 続いて、研修4日目は、バスに乗ってマインツ市から移動し、NABUのラインナウアー自然保護センターを見学させて頂きました。
 研修5日目は、NABUと同じく、ドイツ最大規模の市民団体であるBUND(ドイツ環境保護連盟)のラインランド・ファルツ州にある州支部を訪れ、活動内容や連邦、州、地域という組織の「連携」について学びました。さらに、BUNDの地域グループが活動しているナッケンハイム村を訪ね、市民の方が設置された太陽光発電所を見せて頂きました。
 研修の最終日となる6日目は、再びバスに乗って移動し、ファンドレージングアカデミーという学校にて、資金の獲得について学びました。また、NABUの地域支部を支援しているアドバイザーグループの方から、活動の内容や支援方法について教えて頂きました。

 これが、私たちが学んできた概要です。えっ?よく分からない・・・?そうですよね。今後いくつかのテーマに分けて、具体的に紹介させてもらいますので、どうぞよろしくお願いします。

 ところで、この環境ボランティアリーダー海外研修には、全国各地から参加者が来られると事前に伺っていました。その噂通り、今回の研修も北は北海道から南は九州まで、まさに全国から環境の分野で活動されておられるリーダー達が集まっていました。ここで、今回のメンバーについて簡単に紹介させてもらいます。

海外研修
全国から集まったリーダー達
(写真提供:小野さん)

<仲津英治さん>
   素晴らしい雰囲気作りをして下さった、今回の研修の「団長」さん。堪能なドイツ語で、私たちの言葉の壁をフォローして下さいました。「地球に謙虚に」運動代表。
<今永正文さん>
その人柄もさることながら、問題構造図などを分かり易いイラストに描くことのできるステキな才能をお持ちでした。NPO法人しずおか環境教育研究会理事。
<草野竹史さん>
環境NGO ezorock代表理事。「ezorockほど魅力的な仕事はない!」と、熱意を持って活動されている。イベント時(野外ライブなど)の環境対策等が主な事業。
<三枝信子さん>
タイでの植樹活動に参加したことが縁で、今では「環境漬け」の生活を送られている。川崎フューチャーネットワーク(KF-net)代表理事。
<三浦正宏さん>
宇都宮市役所職員。今回は、行政の立場から「市民参加を引き出す仕組み」を学びにこられていました。
<矢野博巳さん>
NPO環境カウンセリング協会委員。長崎県にて自然体験・自然観察の指導や漂着ゴミの清掃など、様々なテーマの市民活動に取り組んでおられる。
<小野弘人さん>
セブン-イレブンみどりの基金事務局の方。研修を成功させること以上に、今後の日本社会や、その中での市民の役割について真剣に考えておられる方でした。

 最後に、今回のコラムを担当させて頂きますのが、私、山本将功です。和歌山県にて、自然エネルギーの普及や環境教育に取り組んでおります。

 それでは、皆さんもご一緒に、ドイツ環境見聞録をめくっていきましょう。




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