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美しいリューネンの町並み (写真提供:佐藤 剛史)
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2004年9月28日から10月2日までの間、ドイツの環境NPOを訪ね歩いた。訪ねまくった、というほうが適切かもしれない。1日2団体はざらで、1日に3つ、4つのテーマの話を聞くことだってあった。ノートはほぼ一冊メモで埋まり、ICレコーダーのメモリはほぼ満杯になった。脳ミソのメモリも限界に近かった。視察や調査を終えて宿に戻るバスの中で、普段騒がしい私が無口になってしまうほど、膨大な情報を、毎日脳ミソに詰め込んで、それを整理するために必死に脳ミソを回転させていた。 セブン-イレブンみどりの基金、第6回「環境ボランティアリーダー海外研修」はそんな毎日であった。 実は、ドイツを訪れるのはこれで3度目である。私は、ドイツの農業環境政策の研究を仕事の一つにしている。そんなもんだから「タダでドイツに行けるし、調査じゃないんだから、調査に明け暮れず自由に花々や生き物、風景の写真をいっぱい撮れる。翌日調査がなければビールを飲み過ぎてもイイや」という、ちょっと不純な動機ももちながら、この研修に応募した。しかし、実際に参加してみるとこんな期待と予想は全く外れた。 これまで私が経験してきたドイツ調査よりもずっと充実していた。これまでのドイツ調査は、私が調査計画を立てるのだから、次々と未知のフィールドに足を運ぶということはないし(基本的に知っている情報をベースに研究計画を立てる)、1日に数多くの調査地を訪問するということもしない(スケジュールは余裕を持って立てる)。 だけどこの海外研修は違った。バッチリ、ビッチリ、ミッチリだった。コーディネーターは現地在住。通訳はペラペラ。アテンドも備え、事前に質問項目も研修先に渡しているから資料も膨大。提供される情報はすべて未知のもの。 すると研究者としての血が騒ぐ。「自由に写真を撮る、ビールを飲み過ぎる」という期待は頭の片隅に置いて、提供される情報をすべて吸収しようとした。頭の中でそれらを組み立て、足りないピースを探し、
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アルテ・ツィーゲライの草地ビオトープで見つけた花
(写真提供:佐藤 剛史)
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アルテ・ツィーゲライの建物。BUNDマインツ市支部はこの建物の中に事務所を構えている
(写真提供:佐藤 剛史)
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それは質問を重ねて埋めていき、全体像を作り上げていった。 出来上ったそれは、私がこれまで研究者として同じドイツで時間を費やし、作り上げるものよりも、有意義で充実したものとなった。 そうして出来上ったものは、[1]環境ボランティアリーダーのスキルアップ、[2]帰国後、海外で得た情報や経験、ノウハウを日本各地の活動現場で活かし、活動する、[3]国内におけるリーダー間の情報交換や相互の活動支援を通し、環境リーダーの交流とネットワークづくりを目指す、という海外研修の目的を達成するには十分である。 だけどそれだけではもったいない。研究者だから分かる。ドイツに何度か行ったことがあるから分かる。この研修で得た情報は、個人や一組織の内部で活かせばいいような質や量ではない。より多くの人々に伝えるべき情報である。 だからこうして筆をとることにした。この研修で得た情報や経験を、より多くの環境NPO関係者に伝えるために。わが国の環境保全活動を深化させるために。 これから定期的に、このホームページ上で、ドイツの環境保全活動の実態、ドイツの環境NPOの実態をレポートすることにしよう。 ドイツ、環境街道の旅が始まる。
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