「森の幼稚園」を訪れ、実際の子ども達の活動を見学させてもらった。「森の幼稚園」とは、地域の保護者が中心となり2000年から始まった認可された私立幼稚園であるが、その名のとおり、“森の中”自体が子どもの活動場所となるわけだ。建物は、小さな手作りのプレハブのみで、70ヘクタールの森の中から、子ども達自身が今日遊びたい場所を決めるというルールだった。幼稚園は午前中(昼食後)までの活動で、その日は13 人の子ども達がいた。今回は日本人の保護者の方とお話することもできたわけだが、この森の幼稚園は、保護者がとても協力的であり、また優秀な先生を見つけることができたので、運営などはとてもうまくいっているということだった。
印象的だったのは、はじめにその日のリーダーを決め、そのリーダーのもとで、遊び場所の選定も含めて一日を過ごすというルールだ。遊ぶ場所も子どもの“投票”で決めるというから驚きだ。遊び場所では、木登り、木の実や葉っぱを使ったお寿司屋さんごっこなど、自由な発想で子ども達は全身で自然や友達と接しているように見えた。