「未来を想い 人を創る」ことに向き合っている国民性を感じた。
国が推進するFÖJを現場で学ぶために、国立鳥類教育センターに訪問し、そこで働く若者マービン(18歳)に出会った。施設は3つの州が出資し、国の施設として鳥類に関する環境教育や保護のための情報提供、高圧線や風車等の鳥類に影響がある工事についての助言指導等を行っている施設である。5人の生物と農の専門家の他、事務局員、研修生、8つのプロジェクトスタッフたちで運営されている。様々なプロジェクトや森のガイドなどをスタッフが進める際に、企画から教材作成・準備、プログラム実施から片付けまでスタッフとともに活動し、野鳥に関わる仕事を学んでいる。プロジェクト(環境教育)担当者でありマービンと活動しているスタッフのビーターは、若者が企画から現場に入ることにより、若者の感覚や視点で野鳥や環境問題に対してどのように見ているのか、感じているのか、考えているのかを知ることができ、教材はどのようなものや視点で作ることが効果的か等、アイディアを提供してもらっていることは施設(プロジェクト)側としても高い効果を得ているとFÖJが参加する効果も語ってくれた。
マービンに、「FÖJに参加する皆さんの両親はどう考えているのか」との問いに対し、「将来子どもが就職していく中でいろんなことを学べることや就職の際にも企業に優先的に受入れてもらうことができるので、反対する親はいない」と語ってくれた。マービン自体は、まだ2カ月であるが、一番このFÖJで得たものは何かとの問いに、「実社会で働くことはどういうことかを見ることや体験することができてよかった。特に、これまで自然は好きで調べてはいたが、ここでの活動によって鳥類についてそれ以上に多くを学ぶことができている。また、教育が私には向いていることに気づかされた」と将来教育の分野に進みたいと意欲を語ってくれた。