NABUの組織体制、活動内容、資金調達等についてお話を伺った
研修生から日本の活動もプレゼン壁にはコウモリなど保護活動に関するポスターが
NABUの歴史、会員、組織構成、活動内容、資金調達について話を伺った。
1890年代、帽子に鳥の羽をつけるのが流行っていた。鳥が安心して棲める場所をつくるため土地を買うなど、ある女性が野鳥保護運動として始めたこの活動は、今やドイツで最も大きな自然保護団体となった。
1899年、NABU設立当初は3500人程の会員であったのが、今では約50万人にも上る。組織構成は、ドイツの各地域に点在する地域支部-16の州支部-連邦からなり、ラインラント・ファルツ州にある州支部は、会員が約4万3千人で、約80の地域支部がある。これは、州人口(400万人)の1%が会員ということになる(ベルリン都市などの州支部は人口の3%が会員)。
ラインランド・ファルツ州の事務局長オーラフ・シュトゥループ氏を囲んで記念撮影
地域や州で決定した自然保護に関する意見や規則を連邦に提出し、それを連邦が国へ出すというボトム・アップ方式。スタッフの給料や広報等にかかる運営費は、すべて会費で賄われている。政府からの資金援助は一切ない。「こうして独立した存在だからこそ、おかしい政策や規則に政府と対等な立場で物申す事ができる」とシュトゥループ氏は話してくれた。これだけの会員数を誇る事で、政治にも大きな影響力を持つ活動ができると実感できた。
(事務局 池田)
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