ヘッセン州の郊外にある 野鳥保護センターを訪れました。
ここでは、毎年、ドイツ全土で実施されているFOJという研修制度の研修生をうけいれているということで、具体的な野鳥保護活動と研修制度についてお尋ねしました。
1937年10月07日にこの野鳥保護センターは設立しました。スタッフは2名の常勤、1名の非常勤 研修生、ボランティアで構成されています。
センターの業務は大別すると以下の5つです。
- 図書、剥製の管理
- 生態系の調査 野鳥の生息調査
- 環境教育活動 ボランティア向け研修会5回〜10回/子どもたちのセミナー 40回
- 広報活動 野鳥についての雑誌の発刊
- 資料公開
野鳥の調査では、最近増えている発電の風車によって、多くの野鳥に被害をもたらしているそうです。そこで、もっとも影響を受けないように設置すること等を政府に提案しています。また、農業の大規模一元化によって、野鳥の生息域が少なくなるという問題や高圧線による被害、外来種による問題等を抱えているそうです。
そこで、野鳥保護センター野鳥にナンバリングし、個体数や行動範囲を把握しています。最近ではハゲワシが飛んで来るようになったので、足輪にセンサーを入れて調べてみるとヨーロッパ中を移動してスペインまで飛んでいることが解りました。これは餌を求めて新しい土地を求めなければいけなくなった若い鳥が遠くから飛んでくるのだそうです。
環境教育活動は子どもを対象に年間40回〜50回行われています。
これらは12のテーマを設けています。
- 鳥の犯罪
- 啄木鳥
- 森の中の足跡探し
- 野鳥観察
- くちばしの形と食べるもの
- 巣箱自分たちで作る
- 動物の住処を探す
- ありの暮らし
- 啄木鳥9種類
- 鳥の求愛行動
- ニワトリの世話
- 羽の識別
どの活動も子どもが調査員のようになって主体的に興味を持って調べるという内容となっていました。