セブン-イレブン みどりの基金 一般財団法人セブン-イレブン記念財団

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日本の国立公園
樹海・富士山麓に広がる木々の海原 富士箱根伊豆国立公園
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富士箱根伊豆国立公園は、東京・神奈川・山梨・静岡にまたがり、全く異なる4つの特徴をもつ地域が組み合わさった火山と海の国立公園です。

わが国最高峰そして広大な裾野をもつ典型的な成層火山「富士山」、三重式のカルデラと火山性堰止湖である芦ノ湖を抱える国際的観光地「箱根」、隆起、沈降、海食による複雑な地形をもつ「伊豆半島」、そして海底火山から生じた火山列島「伊豆諸島」。それぞれ太平洋から本州中央部に南北に延びる「富士火山帯」上に位置することから、総称して「富士箱根伊豆国立公園」として国立公園に指定されていますが、それぞれの地域が独立しても国立公園として成り立つほど、非常に個性的な場所と特徴を併せもっています。

標高3,776メートル。日本一の高さを誇る富士山は、全国から年間約30万人の登山者が訪れます。しかし、富士山の魅力はその高さだけではありません。その裾野にも様々な魅力が溢れています。

基礎データ
地図
指定日
:1936年 (昭和11年) 2月1日
面積
:121,695ha (2014年3月31日現在)
年間利用者数
:11,335万人(2012年度)
関係都道府県
:東京、神奈川、山梨、静岡
掲載記事は2001年 (平成13年) 8月取材当時のものです
もくじ

みどりの海〜青木ヶ原樹海
うっそうとした樹海平安時代の864年(貞観6年)、富士山はその有史以来最大の噴火をしました。そして噴出した溶岩流は、一帯を焼く尽しながら本栖湖に流入し、さらにセノウミを埋めて西湖と精進湖に二分しました。その約3,000ヘクタールにもおよぶ溶岩台地は長い時を経た今、まるで波打つ海のごとく広がる深緑の森「樹海」と呼ばれるようになりました。また、四季を問わず青々と見える森というところから「青木ヶ原」と名付けられています。

昼でも暗い青木ヶ原樹海は、雨水を貯える事が出来ない溶岩の上にたくましく林立する木々と地表を覆う苔類に支配されており、樹海独特の雰囲気を醸し出しています。これから、富士山の広大な裾野に広がる深い緑、青木ヶ原樹海の魅力に迫ってみましょう。

 

地下マンションにすむ住人たち
溶岩と空洞が織り成す造形美富士山の裾野地域には、日本に生息する約100種の陸性ほ乳類のうち約40種以上の様々な動物たちが生息し、中でも青木ヶ原樹海では最も多くの数と種類の生き物が生息しています。動物写真家として富士山周辺の自然を記録し、さらにインタープリターとして自ら自然の語り部として活躍される中川雄三さんは、「樹海を歩くことは、マンションの屋上を歩いているのに似ている」と言います。つまり、私たちが地面と思っている薄く覆われた腐葉土の下には、実はゴツゴツとした溶岩があり、さらにその下にはいくつもの空洞があり、そこにすむ住人たちがいて、樹海の生態系は成り立っているのです。

 

森のコメ「ヒメネズミ」ヒメネズミは赤ん坊の握りこぶしほどしかなく、すばしっこいのでよく目を凝らして見ないとわからないほど小さい存在なのですが、「森のコメ」と呼ばれ、樹海に生きる様々な動物の食糧として、樹海の生態系を支える重要な役割を果たしています。


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