自然と歴史が調和する国立公園
伊勢志摩国立公園は、1946年(昭和21年)11月に戦後初めて指定された国立公園です。三重県中部に位置し、紀伊半島の東端に突出した志摩半島の大部分を占めています。志摩海岸から、その西につながる南島町の海岸まで、内陸部は伊勢神宮および宮域林一帯を含む55,459ヘクタールの公園です。
海岸部はリアス式海岸と海食台地が大きな特徴で、とくに海岸線の出入りが激しい英虞湾は複雑な多島海景観を成し、外洋に面した大王崎・御座岬・志戸ノ鼻などは海食崖が発達しています。
伊勢神宮の宮域林の天然林は植物の種類が豊富で、アカマツ、モミ、スギ、ヒノキ等の針葉樹を上木とし、カシ、シイ、タブ、クス、ツバキ等が混交し、トキワマンサクも自生するなど学術的にも貴重な林です。
また、伊勢神宮は神域として禁伐であったため、自然が保護され動植物共に学術的にも貴重な森林です。シカ、イノシシ、ニホンザル、スッポン、国の天然記念物である淡水魚ネコギギなどが生息しています。
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