2,500〜2,700mと森林限界が高く、自然林がよく残っているために、動物の種類も豊かでツキノワグマやホンドジカ、ニホンカモシカなどの大型哺乳類、ライチョウ、高山蝶等が生育しています。
1964年(昭和39年)に国立公園に指定されました。地形が急峻な山岳地帯で、公園の利用は主に登山に限られます。
奥深い登山の山
南アルプスとは赤石山脈の通称で、北岳・間ノ岳(あいのだけ)3,189m・農鳥岳(のうとりだけ)3,025mの白峰(しらね)三山をはじめ、薬師岳・観音岳・地蔵岳の総称である鳳凰山(ほうおうざん)2,840m、甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)2,967m、仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ)3,033m、塩見岳(しおみだけ)3,047m、悪沢岳(わるさわだけ)3,141m、赤石岳(あかいしだけ)3,120m、聖岳(ひじりだけ)3,013m、光岳(てかりだけ)2,591mがあり、日本の100名山のうち10座を擁しています。
一つひとつの山が大きくて重量感があり、一つの山を越えるのにいくつものルートがあって、どの山の山頂に登るにも少なくとも一日がかりです。自分の足で一歩一歩登って登山を楽しむ山、それが南アルプスの魅力です。人里からはるか遠くにそびえています。
南部の聖岳、赤石岳、荒川岳等は特にアプローチが長く、また南アルプス林道の開通で、広河原から登る北岳や北沢峠からの甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳はアプローチが短くなっていますが、登山者には相応の体力と装備が必要となります。
昨今の中高年の登山ブームで登山者が急増しています。しかし、山の怖さ、登山のルールを知らずにあまりにも気軽に登山をする登山者が多く、安全面での危惧と環境面への配慮のなさが大きな問題になっています。
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