自然を守っていくボランティア活動
宮古地区パークボランティアの会は、宮古地区で活動するボランティア団体です。遊歩道の整備や点検、清掃活動、観察会、勉強会、自然解説のほか、地域のイベントのお手伝いなどもしています。ボランティアはいそうでなかなかいないもの、メンバーは忙しい中をぬっての活動になります。会としては、第2土曜日には会合をもち、月1回発行している「事務局だより」を通じて、活動の報告や知識の交流も行っています。 20名の会員は、宮古の植物に興味があって歩きはじめ、落ちているゴミを拾っているうちにパークボランティアとなった方、山が好きだからボランティアをしている方など、活動をはじめたきっかけは様々だそうです。 保護活動で大きな問題は、人のマナーの悪さです。ゴミはいうにおよばず、わざと遊歩道をはずれて歩く人、いたずらでトイレを壊す人、砂浜をバギーで走る人など、人的被害が後を絶ちません。しかし、パークボランティアには、規制する権限がなく歯がゆい思いをすることもあるそうです。 野鳥が住める環境づくりをめざしている日本野鳥の会宮古支部では、海と山の鳥をみる観察会・ツアー・勉強会などの活動のほか、鳥の保護活動も行っています。 宮古地域でも昔にくらべると、シジュウカラ、ヤマガラなどの森林性の鳥が減っているそうです。その大きな原因は、木が伐採されたことによって、鳥のすむ場所がなくなったことです。会ではフクロウやオシドリ用の巣箱を適切な場所に設置する巣づくりに取り組んでいます。 また、夜の漁の明かりに迷い込んだ鳥や怪我した鳥を保護してほしいとの連絡がはいると、現地へ駆けつけ鳥を保護し、元の地へ返してやったりもします。
鳥獣保護区がたくさんある園内でも、鳥の一番の敵はなまり弾の鉄砲で、ゴミ、釣り針、はえ縄、テグスなども鳥に被害を与えています。 子どもの頃に「シンドバッドの冒険」のオオワシが人をくわえて飛んでいる絵を見て、鳥に興味を持ったという支部長の佐々木さんは「豊かな自然は、そこに鳥や魚がすんでいる、命があること」を信念に、今後も保護活動を続けていくと語っていました。
自然との共生を大事に 陸中海岸には、海岸景観のすばらしさ、海の美しさ、植生の豊かさ、海の豊かさ、海鳥の生息といった魅力がたくさんあります。沿岸一帯はわが国有数の漁場であり、昔から人々が自然と共生してきました。しかし、便利さから人々は無残に自然を踏み荒らすようになってきました。 「人が入ること自体が自然を荒らすことです」とおっしゃった宮古地区パークボランティアさんのことばを忘れることができません。自然の恵みを享受しながら、自然との共生を大事にしていきたいものです。
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環境省自然環境局宮古自然保護官事務所 |
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環境省自然環境局大船渡自然保護官事務所 |
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陸中海岸国立公園宮古地区パークボランティアの会 |
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(財)日本野鳥の会宮古支部 |
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松本幸夫 |
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佐々木宏 |
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環境省自然環境局宮古自然保護官事務所 |
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(財)岩手県観光協会東京事務所 |
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大船渡市立博物館 |
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