自然を守っていくボランティア活動
八甲田地区パークボランティア連絡協議会は、八甲田地区で活動するボランティア団体です。酸ヶ湯温泉登山口のごみ拾いや湿原の木道整備、ロープ張りなどを行っています。
61人の会員の事務局を担当している阿部さんは、ボランティア活動をはじめる以前に八甲田山がごみで荒れているのを見て、ごみ拾いをしたいと思いましたが、なんとなく一人で行うことが偽善的な気がして、ごみを拾う一歩がなかなかでなかったそうです。あるとき、新聞に載ったパークボランティア募集の記事をみて、これなら自分でもできると思い、応募してボランティア活動をはじめ、7年が経ちました。
今は、「若い人に今よりいい状態の八甲田山を引き継いでいきたい」という思いで活動しているそうです。
十和田湖里山づくりの会は、21人の会員が十和田湖の一ノ宮と御前ヶ浜で里山づくりをしています。踏み潰されたり、盗掘されて昔あった植物がなくなってきています。80歳のおばあさんが種から育てた植物をもらって、指導を受け、植え込みをしたり、盗掘防止活動などをしています。
自然林は、天災や洪水から人間を守ってくれます。一度切った木は元には戻りません。盗掘の意識なく植物を採ってきた人を注意すると、その場で持っていた植物をパッと捨てるそうです。埋め戻すこともなく捨てられてしまった植物は、生きることができなくなってしまいます。そんな時、もう少し植物のことを考えて欲しいと感じるそうです。
「お客様に観ていただいて、自然の大切さを感じていただき、自然に対する意識を高め、仲間を増やしていきたい。そして、自分たちが十和田湖の自然から恩恵を受けているのだから、このままの十和田湖を子どもたちに残したい」、と会長の森田さんは語ってくれました。
十和田湖自然ガイドクラブでは、「観光客に自然の感動を一緒に享受してもらうこと」を目的に、十和田湖周辺と奥入瀬渓谷で主に自然解説をしているボランティアです。
早朝6時から7時まで、毎朝行っている「早朝ガイド」は、十和田湖ビジターセンターから御前ヶ浜・乙女の像を抜け、十和田神社までの湖岸を自然解説をしながら散歩するものです。スタッフは2人または3人がチームを組み、一人が解説をしている間、あとの人はごみを拾っています。
朝のすがすがしい空気と雄大な自然が味わえる早朝ガイドは、観光客にとても人気があります。朝の十和田湖は格別だとビジターセンターの東島さんはおっしゃっていました。 |