島根半島
島根半島では、出雲大社(いずもたいしゃ)から日御碕(ひのみさき)、美保関(みほのせき)から地蔵崎にいたる海岸線一帯が国立公園に含まれます。西側は隆起海岸、東側は沈降海岸となっており、断崖・洞門・洞窟などが続く海岸景観が特徴です。
大芦(おわし)海岸の「洗濯岩」は、砂岩と頁岩の断層からなり、砂岩だけが波に削られて洗濯板のようになったものです。
また、出雲大社、日御碕神社、美保神社など歴史ある神社があり、神話や伝説が数多く残されています。
公園内の無数の岩礁と人が近づけない海食崖は、海鳥たちの格好の繁殖地となっています。柱状節理の日御碕は最南端のウミネコの集団繁殖地として、国の天然記念物に指定されています。
複雑な海岸線の隠岐諸島
隠岐諸島は、西ノ島・中ノ島・知夫里(ちぶり)島3島から成る島前(どうぜん)と島後(どうご)、180余の小島の総称で、日本海の荒波によって侵食されてできた岩崖や洞門が続く海岸線と外海多島海景観が特徴です。
西ノ島・国賀(くにが)海岸は、隠岐を代表する景勝地で、断崖・洞窟・岩礁が8kmにわたって続きます。中でも垂直に切り立った高さ257mの摩天崖(まてんがい)には圧倒されます。また、知夫里島の赤壁(せきへき)は強烈な色彩と雄大な規模を誇ります。
島後には、海中公園地区が指定されている浄土ヶ浦、アルカリ石英粗面岩でできた白い断崖の白島(しらしま)、柱状節理のヨロイ岩、ロウソク岩などが見られます。
植物ではオキシャクナゲやオキタンポポ、動物ではオキサンショウウオ・オキニシキマイマイ・オキノウサギなどの隠岐固有の動植物があります。
自然と人との調和
人々は、自然に畏敬の念をもって、長きにわたり自然と調和してきました。しかし、近年は自然を軽視し、マナー違反で命を落とす身勝手な人間が増えてきました。
大山山頂の縦走路は、激しい尾根筋で常に崩壊の危険にさらされています。その危険地帯の防止柵を越えてお弁当を広げる人、より達成感を求めて歩き始めたものの恐怖に身動きできなくなって救出される登山客。携帯電話に頼ってか、「何かあれば誰かが助けてくれる」と思い込んで、緊急用の装備もなく山登りをする登山客が急増しています。
自然の力は偉大です。自分の身は自分で守ることを考え、人に迷惑をかけることなく、自然を荒らすことなく、マナーを守って自然と調和していきたいものです。
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大山自然科学館 |
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島根県立三瓶自然館インタープリター |
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島根県立三瓶自然館サヒメル |
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(インタープリター、三瓶小豆原埋没林杉の巨木) 久保 昌之 |
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(摩天崖、出雲大社、三瓶山、洗濯岩、日御碕とウミネコ、通天橋、赤壁、オキシャクナゲ、オキサンショウウオ、オキノウサギ) 岡山県東京事務所 |
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(伯耆富士の大山、弓ヶ浜半島、大山登頂) |
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