短い夏に終わりを告げるように、山頂のウラシマツツジが赤く染まり始めると、日本で最初に紅葉に色付くといわれる、大雪山国立公園(だいせつざんこくりつこうえん)は秋を迎えます。北海道の屋根とも形容される広大な峰峰は、厳しい冬を迎える前のひと時を錦に染め、人々の心を惹きつけます。
神々の遊ぶ庭と呼ばれた広大な国立公園 大雪山は北海道の最高峰である旭岳(2,290m)をはじめ、20連峰におよぶ標高2,000m級の山々の総称です。大雪山国立公園は、これらを中心に北海道の中央に成り立つ、わが国最大の山岳を中心とした原始性の豊かな国立公園です。その面積は、ちょうど神奈川県の広さに匹敵する226,764ヘクタールにおよび、1934年(昭和9年)に国立公園に指定されました。
かつてアイヌの人々は大雪山を「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」と呼び敬い、また1923年(大正12年)に大雪山を踏破した文人の大町桂月は「富士山に登って山岳の高さを語れ、大雪山に登って山岳の大きさを語れ」とその雄大さをたたえた有名な言葉を残しています。
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指定日 |
:1934年 (昭和9年) 12月4日 |
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面積 |
:226,764ha (2014年3月31日現在) |
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年間利用者数 |
:455万人(2012年度) |
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関係都道府県 |
:北海道 |
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掲載記事は2002年 (平成14年) 10月取材当時のものです |
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