「私たちが提供しているのは、学校では学べない、自然をフィールドにした社会教育の場です。自然に触れることで、日々の生活の知恵や工夫、そして人生を豊かにする方法を学んでほしいと思っています」
モモンガくらぶ事務局長の吉元美穂さんは、団体の意義をこう語る。
活動の拠点は北海道南西部に位置する登別市。豊かな海と清流、登山初心者でも歩ける山々と、ここにはあるがままの自然を満喫できる条件が揃っている。アウトドア好きにはたまらない遊び場だ。しかし地元に住んでいても、まったく自然に触れずに大人になる人もいるという。
「以前、野外活動に参加されたお母さんが『初めてカタツムリというものを見た』とおっしゃっていました。大人になるまでカタツムリを知らなかったということはないでしょうが、自然のなかで意識して観察することはなかったのだと思います」
|