大掛かりなプロジェクトを遂行するために、日本国内で葦船文化を伝え仲間を増やす必要があると考えました。そこで葦船づくりのワークショップを開くことにしたんです。そのとき協力してくれたのが茅葺き屋根の葺き替えなどを手がけている石巻市の熊谷産業さん。僕のプロジェクトを知って、材料となる葦を提供してくれたんです。その葦が北上川産のものだったことから北上川の葦を使うことになりました。これは使ってみてからわかったことですが、北上川の葦は汽水域で育つためよくしなり、とても使いやすい葦なんです。
2年連続で北上川の葦を使いワークショップをした後、実際に北上川の葦原を見に行きました。あまりの広大さに驚いたこと覚えています。そしてそのときに「これで太平洋を渡ってみたい」と思ったんです
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